攻めの経理とは?|現役がリアル図解付き簡単解説!

目次

攻めの経理

仕事の種類

経理の仕事には何がある?

経理の石田

「基本・守り・攻め」の3種類

経理の基本の仕事は「記録・報告」ですが、現在の経理にはそれ以外の役割も必要とされており、その役割を大きく分けると「守り」と「攻め」に分類されます。記録・報告の部分は第三者的な視点で客観的に行う業務であるため「守り・攻め」には分類しにくい部分になります。ここでは特に「攻め」の部分について詳しく解説していきます。

基本と守りについてはこちらの記事をご覧ください。

 

攻めの仕事って?

攻めの仕事って?

経理の石田

分析して、提案する

攻めの経理とは何か?経理をやっていれば一度は聞いたことがあるこの言葉。社長に急に言われてなんとなくそれっぽいことをしてお茶を濁している経理が多いのではないでしょうか?そもそも、何を攻めとするのか?特に定義はなくなんとなく使われていることが多いと思います。そんな「攻めの経理」について改めて整理して考えてみます。

『攻めの経理』とは、会社にプラスを生むことができる分析・提案がそれにあたります。例えば販管費を一通り調査して、必要なさそうなものを各部署に確認しコストカットするというのがこれにあたり、コストを下げたという意味で直接事業にプラスの影響を与えています。

図にすると以下の部分になります。

 

分析

『分析』はBS・PL等の会計情報を元に行います。気になる点があれば、各部署からより詳細な情報をもらったり、元の契約書を見に行けば正確な情報がすぐわかります。売上や粗利等も経理の視点で見てみると、現場で使っている数字とズレてることもよくあり、その点に提案できるポイントが隠れていたりします。

 

提案

『提案』は分析して見つけた結果を各部署に確認して共有します。分析というレベルで無くて「普段通り仕訳を切っていたらおかしなものを見つけた」というだけでも十分です。同じようなサービスの費用が今月から2種類になっているので内容を詳しく聞いてみたら、古い方は解約漏れだったなんてことが結構あります。これもコストカットの一つで、何もしなければ1年ぐらい放置なんてことはあるあるです。

 

経理が攻めを求められる理由

経営企画との違い

経営企画の仕事では?と思う部分でもありますが、違う部分があります。それはトップダウンボトムアップかの考え方の違いです。

経営企画
トップダウン的な考え方で分析・提案を行います。経営企画のメインの業務は会社全体の中長期的な方向性を考えることである。なので、大きな所から考えていき、必要があれば個別の細かい事象についても考えていきます。社内の情報だけでなく、競合他社や市場自体の調査等も行うためより大きな視点での業務が多いです。社長の思いつきで細かい部分にプロジェクト的に入ることもあるりますが、あくまでもイレギュラーの部分です。

経理
ボトムアップ的な考え方で分析・提案が行えます。経理は会社の全ての動きを記録することが仕事なため、普段から細かい部分を見続けています。なので、細かなピンポイントでの課題には気付きやすいです。しかも、ほとんど全ての情報にアクセスできて各部署とのコミュニケーションも日常的に行うため、課題が見つかればすぐに担当者に直接話すことができます。

 

具体的な4つの理由

経理の仕事はあくまでも守りよりなことが主です。しかし、その中でも攻めが求められるのには理由がいくつかあり
1,経営企画と視点が違う
2,経理にしかできない
3,月の半分暇なのはバレている
4,バックオフィスが+を生めるととても助かる

です。

1,経営企画と視点が違う
先程の記載内容と重複する部分でもありますが、経営企画とそもそもの視点が違うため意味があるから求められます。視点が違えば出てくる結果も違うのが当たり前、より多角的な視点で会社全体を良くしていければ会社にとってプラスなのは確かなので求められます。

2,経理にしかできない
経理にとっては当たり前ですが、会計情報に簡単にアクセスできるのは実は経理だけ。他部署は先月の水道熱費が1円単位でいくらだったか?なんてことは知れないです。これを常に見て考えれるのは経理だけなので求められます。

3,月の半分暇なのはバレている
経理は月次が終われば正直暇です。それは経営者もなんとなく感じていてバレている気がしています。会社や状況にもよりますが、安定的な会社で特に変化も無ければいろいろできる時間は確実にあるでしょう。日次の業務がメインの人は別ですが、月次メインなら確実に時間はあると思います。

4,バックオフィスが+を生めるととても助かる
+を生む前提にないバックオフィスだからこそ、それができると会社としてとても助かります。予算に組み込まれていない+要因が生まれると、その分だけ余裕ができるのでとても助かる。

 

まとめ

私は今思えば攻めばかりやっていました。月次が終わってからが勝負と思って、毎月何かしらやっていた。商材別の粗利をメチャクチャ細かく出してみたり、販管費の無駄を探したり。

事業側とコミュニケーションする中で、粗利以下はあまり見てないことが多かったです。気にはしているが細かくは見えてないと言った方が正しいでしょうか?

経理側は全ての費用がわかるので、販管費でいろいろ発見することも多いですが、事業側は担当が分かれていたりして全体が見えなかったり、継続して使っているものは考慮しなかったりしていました。これは知ってますよね?ということも担当者レベルでは意外と知らないことも実は多いです。

経理が攻めをやることは思ってる以上に価値があるので、時間を見つけては是非やってみてください。

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