【完全版】経理事務とは?|図解付き!年収、スキル、メリット、向いてる人

目次

はじめに

経理事務とは?について改めて考えてみる。経理と似てるが少し違うこの言葉。経理未経験者や一般事務の方で経理を目指す方は先ず経理事務からという方も多いはず。そんな経理事務について改めて整理して定義について考える。

言葉の定義

そもそもの言葉の定義について考える。辞書・ウィキペディア・ネット記事を調べ、それぞれの定義より共通点をみつけ、実務と照らし合わせて定義を考える。

リサーチ:経理事務

※該当なし

【辞書】

※該当なし

【ウィキペディア】

経理事務の基本的なお仕事は、現金出納(支払い・受け取り)、伝票の仕分けや処理、帳簿の作成、経費の精算などになります。業務内容は多岐にわたり、大きく分けると「日次業務」「月次業務」「年次業務」の3つに分類されます。

引用元:【ネット記事】スタッフサービス

経理事務とは、主に会社のお金を管理したり、入出金の流れを記録したりする仕事です。日次業務として、その日ごとの現金や預金の動き、残高の確認などを行います。社員が消耗品の購入費用や交通費などを建て替えた場合の対応なども、経理事務の仕事です。

引用元:【ネット記事】workin

経理・会計管理のソフトウェア、システム等を使い、社外との取引に伴う入出金、社内の資金管理、給料の支払等を行う。

まず、毎日の金銭管理として入出金伝票や振替伝票を起こし、現金出納帳や総勘定元帳などの帳簿に記入する。毎月の月末には、勘定科目ごとに集計を行って帳簿の残高を確定させ、実際の預金残高などと一致しているかどうか確認し、月次決算書類を作成する。各期の決算時には、勘定科目ごとに集計を行って試算表などを作成する。棚卸を行って在庫商品の残高を把握し、棚卸表を作成する。これらの金額をもとにして、貸借対照表や損益計算書などの決算に必要な財務諸表を作成する。

また、会社の健全で合理的な経営を行うため、予算編成や経営の進捗管理に必要な資料を作成する。社員の給料計算、現金の出納管理、小切手の処理などの仕事も行う。会計監査や税務調査等への立ち会う場合もある。

近年は、経理・会計管理のソフトウェアやクラウドが広く導入されており、計算や帳簿作成などの作業は手作業ではなくコンピュータ化されている会社が多い。

引用元:【ネット記事】厚生労働省 job tag

経理事務は、企業におけるお金や取引に関する事務を行う役割です。

引用元:【ネット記事】SYNCA

辞書・ウィキペディアに「経理事務」といことばが見当たらなかった。ネット記事は複数あったものの、根拠として少し弱いため「経理」「事務」についてもリサーチする。

リサーチ:経理

1 会計・給与に関する事務。また、それを処理すること。
2 治めととのえること。

引用元:【辞書】(デジタル大辞泉)

① きまりをつけて、ととのえること。経営処理すること。
② 会計、給与に関する事務。また、その処理やその係の人。計理。

引用元:【辞書】コトバンク(精選版 日本国語大辞典)

※「経理」という言葉の掲載はなかった。「経理」で検索すると「会計」のページに行く。

~以下「会計」より引用~

多くの場合、会計という語は企業などの組織における会計を指し、金銭や物品の出納を、貨幣を単位として記録、計算、管理等することを意味する。これは情報の利用者が事情に精通した上で判断や意思決定を行うことができるように、経済的な情報を識別し、測定し、伝達するプロセスであり、「経理」とも称される。

引用元:【ウィキペディア

経理とは、会社経営において重要なお金の管理をする部門です。

引用元:【ネット記事・会計システム系】freee

経理とは、会社の日々のお金の流れ、取引の流れを記録する役割をもった事務系の職種のことです。会社の会計にかかわる仕事で、数字として取引を記録することでお金の管理を行い、最終的には経営者や企業の利害関係者に会社の状況を報告することを目的としています。

引用元:【ネット記事・会計システム系】Money Forward クラウド会計

経理という言葉は略称で、もともとは「経営管理」の略だといわれています。

引用元:【ネット記事・会計システム系】弥生 経理あんしんガイド

経理とは「経営管理」の略称です。

引用元:【ネット記事・その他】起業LOG

経理業務はお金の管理や計算を行うイメージがありますが、元々は「経営管理」の略です。

引用元:【ネット記事・その他】ITトレンド

Q1:経理ということばの定義を教えてください。

A1:経理(けいり)とは、企業や組織において、財務や会計に関連する業務を指します。経理の主な役割は、収益や支出、資産や負債などの金銭的な取引や状況を記録、整理し、報告することです。これにより、経営者や関係者が適切な意思決定を行い、組織の健全な運営を維持できるようになります。
経理業務には以下のようなものが含まれます:仕訳:取引の発生を会計帳簿に記録すること
勘定元帳:すべての会計取引を整理し、企業の財務状況を把握するための詳細な記録を作成すること
財務諸表:利益計算書、貸借対照表、現金流量表などの財務報告書を作成すること
税務申告:法定の税務申告書を作成し、税金を正確に支払うこと
給与計算:従業員の給与や賞与の計算と支払いを行うこと
予算策定:企業の財政計画を立案し、適切な資源の配分を行うこと

これらの業務は、企業の規模や業態によって異なる場合がありますが、基本的に経理は企業や組織の財務管理に不可欠な役割を担っています。

引用元:ChatGPT

Q:経理の語源を教えてください。

A2:経理(けいり)の語源は、日本語の「経る(へる)」と「理(ことわり)」の2つの言葉から成り立っています。
「経る」は、時間や空間を通り抜ける、過ぎ去る、経験するといった意味を持ちます。一方、「理」は、物事の順序や秩序、整理、法則、原理などを意味します。
この2つの言葉が組み合わさってできた「経理」は、お金や財務に関する事柄を整理し、管理するという意味を表しています。経理は、企業や組織の収益や支出、資産や負債などの金銭的な取引や状況を追跡し、整理することで、適切な意思決定や財務管理が行えるようにする重要な役割を果たしています。

引用元:ChatGPT

リサーチ:事務

役所・会社などで、書類・帳簿の作成・処理など、主として机の上でする仕事。

引用元:【辞書】goo辞書 デジタル大辞泉(小学館)

① 取り扱う事柄。仕事。つとめ。
② 役所、会社、商店などの、主として机上で行なう仕事。

引用元:【辞書】コトバンク 精選版 日本国語大辞典

事務(じむ)とは、主に役所や会社などで書類の作成や整理などを行う作業全般と、これを専門に行う職業のこと。

机の上で行われる作業が主となるため、デスクワークともいうが、20世紀末よりパーソナルコンピュータやコンピュータ端末などの操作も含まれるようになってきている。同様の関連語には、事務所(オフィス)内で働く労働者としてのホワイトカラーがある。

引用元:【ウィキペディア】

事務職の仕事内容をひとことで表すのであれば、「他の社員のサポート」という言葉が一番ぴったりくるでしょう。営業職のように、会社の業績に直接的に貢献するわけではありませんが、他の社員がスムーズに仕事が行えるように支援をすることで、存在価値を示すのが事務職です。

引用元:【ネット記事】マイナビキャリレーション

事務仕事とは、会社が事業経営する上で発生する細々とした庶務を担当するお仕事で、会社内では「縁の下の力持ち」のような役割を担っています。事務仕事はどのような業種でも発生しますので、民間企業や官公庁など様々な企業や団体で人材が募集されています。

先述したように事務仕事は幅が広く、資料作成に手が回らない営業部のサポートを行ったり膨大な量のデータ管理が必要になる経理部のサポートを行ったりなど、様々な部署でマルチに活躍するお仕事なのです。

引用元:【ネット記事】dジョブ

定義

リサーチ結果より、経理事務とは「経理の事務部分」と考えることができます。経理の仕事自体は記録と報告であり、その中の事務部分でいうと記録の手前の処理の部分~記録の部分があてはまります。

ただ、一般的に、経理事務として就職した場合、求められる業務としては「経理の事務部分+一般事務」になります。この点を踏まえると経理事務とは「経理の事務部分と一般事務の両方を担う仕事」です。

仕事の特徴

経理事務の仕事の特徴としては
①同じ仕事がメイン
②慣れれば簡単
③プレッシャーが少ない
④スケジュールが決まってる
⑤やらない選択肢が無い

という点があります。

①同じ仕事がメイン

毎日、毎月など定期的に発生する同じ仕事がメインになります。そのためやることはほとんどかわりません。飽きやすい人は向いて無いですが、知ってる作業を黙々とされたい方は向いています。

②慣れれば簡単

未経験からはじめると、専門的な用語や処理もあり、最初はなれない所がありますが、前述の通り同じ仕事がメインであるため数ヶ月するとすぐ慣れます。慣れてしまえばそこから先は同じことをするだけなので、最初大変だったことを忘れるぐらい簡単に思えます。

③プレッシャーが少ない

他の職種と比べると比較的プレッシャーが少ない仕事です。経理事務として働く場合、確実に上司がいて、マニュアルがあり、毎回やることは決まっています。最終的に数値全体を確認し確定させるのは経理メンバーであるため、経理に比べても責任のプレッシャーは少なく働けます。

ただ、1つのミスによる影響は大きいため、ミスをしないということに対するプレッシャーだけは他の業務に比べると大きいです。

④スケジュールが決まってる

経理の仕事はやることのスケジュールがほとんど決まっています。そのため、予定がたてやすくイレギュラーで発生する業務も少ないです。安定して仕事ができ、比較的残業が少ないのはこのためです。ただ、社内に毎回ミスをする人などがいると、その人の分だけイレギュラーが増えたりします。

⑤やらない選択肢が無い

経理の仕事は基本逃げ場が無い。会社のお金の動きを全て時間内に記録しなければならず「広告費だけ出来ませんでした」や、「1日だけ遅れました」という選択肢は無い。記載が無ければ虚偽とみなされるし、遅れれば問答無用に罰金が発生する。

メリット・デメリット

経理事務の仕事の特徴から、働いた場合のメリット・デメリットを解説します。

◯メリット

①安定
仕事はとても安定しています。スケジュールが決まっていて、毎回やることも同じなため、全体的に変化が少なく安定しています。

②予定が立てやすい
スケジュールが決まっているため、予定が立てやすい仕事です。土日に仕事があることはまず無く、定時後に連絡があることもありません。オンオフをしっかり分けて働けます。

③やる時・そうでない時がはっきりしてる
決算という繁忙期はありますが、いつまでに終わらせないといけないというスケジュールが決まっています。そのため、急に忙しくなったりということはありません。逆に決算以外はとても穏やかな時間が流れていることがほとんどです。

④着実に給料が上がる
一般事務と違い、専門性がある職種と考えられているため、着実に給料は上がります。できることが増えていくと確実に市場価値が上がり、給料が上がっていきます。

✕デメリット

①変化がない
スケジュールもやることも決まっているため、業務上の変化はほとんどありません。変化があるのは新規で何かを始める時のみで、刺激は少なめな仕事です。

②休めない、休みにくい日がある
スケジュールと期限が決まっているため、決算など絶対にやらないといけない仕事がある時期は休めないことがあります。

③一時的に仕事に波がある
決算期は経理全体が忙しくなります。普段の業務に決算業務がプラスで発生するため、一時的に業務量が増えることがあります。

④ゆっくりしか給料は増えない
営業のようにわかりやすい指標がないため、給料はゆっくりしか増えていきません。できることが増えて言っても急に年収が増えることはほとんどありません。

向き・不向き

経理事務の仕事は向き・不向きが結構はっきりとあります。

◯向いてる人

①安定が大好き
安定して仕事がしたい人にはとても向いてる職種です。スケジュールが決まっていて、やることも毎回同じなため、変化が少なく毎日安定した刺激の少ない仕事です。

②同じ仕事に飽きない
経理事務の特徴はとにかく同じ仕事が多いです。毎日、毎月発生する業務で9割以上の時間が占められます。同じ仕事に飽きない人にとってはとても向いてる仕事です。

③事務仕事大好き
経理事務はほとんどが事務仕事なため、9割机に座ってPCでの作業です。ずっと座っていても全然大丈夫な方は向いています。

④数字、PCに抵抗ない
上記の通り9割机に座ってPCでの作業で、扱う内容はほとんどが数字です。数字が好きでPCにも抵抗がない人には向いてる仕事だと言えます。

⑤黙々、コツコツ、きっちりタイプ
経理の仕事全般ですが、コツコツ1つ1つ間違いなく行わないといけない仕事が多いです。かつ、PCでの作業がほとんどなため、1日の半分以上は黙って黙々と作業しています。なので、黙々とコツコツした作業を一つ一つキッチリこなせる人はとても向いていて、求められます。

⑥口硬い
実はこれが一番大事です。経理には会社の情報が全て集まってくるため、見たくなくてもいろんな情報が見えてしまいます。かつ、会社の会計情報というのはとても重要な情報であるため、例え相手が社内の同僚であっても絶対に言ってはいけない情報のオンパレードです。
そのため、口が硬い人というのは経理事務の絶対条件であり、そういう人が経理事務に求められます。

⑦やり切る
多少精度が悪かったとしても、期限内にやりきる必要が経理にはあります。会社のお金の動きを全て時間内に記録しなければならず逃げることはできません。なので、多少精度が悪かったとしても最後まで逃げずにやりきれる人は向いており、評価も高いです。

✕向いてない人

①変化が欲しい
仕事に変化を求める人は向いていません。経理事務の仕事はほとんど変化がなく、毎日・毎月・毎年同じ仕事が9割以上を占めます。なので、ある程度やったら違う仕事がしたいと思う方は向いていません。

②同じ仕事飽きちゃう
経理事務の仕事は毎回同じです。9割以上が同じ仕事なため、同じ仕事はどうしても飽きてしまう人は向いてません。

③ずっと座ってるのしんどい
経理事務の仕事は机に座ってPC作業が9割です。なので、ずっと座っているのが耐えられない、体を動かして仕事がしたいという方には向いていません。

④数字、PC嫌い
経理事務の仕事は机に座ってPC作業が9割で、かつ扱う内容は殆どが数字です。なので、数字・PCに抵抗がある人は向いていません。

⑤話しながら、パパっと、なんとなくタイプ
経理の仕事全般ですが、コツコツ1つ1つ間違いなく行わないといけない仕事が多く、かつPCでの作業がほとんどです。そのため1日の半分以上は黙って黙々と作業しています。なので、話しながら仕事がしたかったり、細かい作業が苦手だったり、なんでも雰囲気で対応しちゃうタイプの人は向いていません。

⑥口軽い
これが一番大事なポイント。重要な情報をしったら、ついついいろんな人と共有しちゃう人は絶対ならないでください。向いてない以前に、大きな問題になったり、解雇されたりされる可能性がとても高いです。経理は仕事柄、会社の情報が全て集まるため、見たくなくてもいろんな情報が入ってきて、見ないということはできません。

⑦逃げる
会社のお金の動きを全て時間内に記録しなければならず、逃げるという選択肢はありません。営業なら「Aのお客様が無理ならBのお客様に」と目標さえ達成できれば変更できるのですが、経理の場合「広告費不明のため、今回は交通費を詳細に」と変えることはできません。記載が無ければ虚偽とみなされ、遅れれば問答無用に罰金が発生します。

給料

一般事務と比べると高く、未経験から一通り出来るようになると比較的給料は上がりやすいです。300万前後からスタートし、400万ぐらいまでは比較的上がりやすいです。ただ、400万前後で頭打ちになりそこから給料が上がることは先ずありません。業務内容が「処理」の域を出なため、経理事務の範囲内で留まっている場合は給料に上限があります。

年収を上げたい場合は、経理全般の経験を増やしていき、スキルアップしてく必要があります。処理だけなく、考え・作り・マネジメントする能力が求められます。

必要な資格・スキル

経理事務になるには最低限必要な資格とスキルがあり
 ①簿記3級
 ②PC・ブラインドタッチ
 ③PC・ショートカットキー7個
 ④Excel・関数10個

の4つです。

これがあれば最低限の基準はクリアしており、経理事務になれる可能性があります。これらの詳細について解説します。

①簿記3級

簿記3級は経理事務になるにあたっての必須条件です。これが無いと経理事務になることはできません。逆に言えば、経理事務が専門職とされるのはこの資格があるからとも言えます。

地道にやれば1~2ヶ月で全然取得が可能なため、頑張って勉強してみてください。今は無料の教材も沢山あり、独学でも十分取得可能です。

参考までにオススメの無料教材を載せておきます。

②PC・ブラインドタッチ

PCのブラインドタッチは事務職において必須です。キーボードを見ずに字が打てない、見ずに書けるが手で書くより遅いという方は必ず練習をしてください。必ず出来る必要があり、簿記1級を持っていてもこれができないと100%採用されることは無いでしょう、、、

理由は仕事の9割以上がPC作業だからで、これが出来る出来ないで仕事のスピードが10倍以上違います。もしできない人はめちゃくちゃ速い必要は無いですが、最低限ペンで書くよりは早く打てるようになっておくことが必要です。文字だけでOKで、記号や数字までは出来なくても大丈夫です。

(念のため、ブラインドタッチとはキーボードを見ずに文字入力が出来ることです。)

こちらもユーチューブに練習方法の動画があり、無料のゲームアプリも沢山あるため特に費用はかからずできるため、経理事務を目指す方は是非頑張ってください。

PC教室に通ったりする必要は特に無く、キーボードを見ずに手で書く2倍ぐらいのスピードで打つことができれば十分です。

③PC・ショートカットキー7個

ショートカットキーを知らない方は、とりあえず7個だけでいいので実際に試して使い方を知っておいてください。とりあえずは細かく覚える必要はありません。実際に働きはじめると、業務上で毎日使うことになるのでやっれいればすぐに覚えます。

面接の際に理解していること、使ったことがあることを話せるようにしておくことが重要です。

必要なキーは
Ctrl+C:コピー
Ctrl+V:ペースト
Alt+Tab:画面変更
Shift+クリック:一括選択
Ctrl+クリック:連続選択
windows+PrintScreen:スクリーンショット(全体)
windows+Shitt+S:スクリーンショット(部分切り取り)

です。

他にもいろいろありますが、最低限これだけわかっていればとりあえず大丈夫です。知らないのが出てきた時は調べて理解して使えれば問題ありません。経理のマニュアルはこれぐらいは知っている前提でかかれているため、これを知らないとマニュアルを見ても業務ができない可能性があります。

実際、未経験の方の採用の際は面接官がPC操作のレベル感を図るため「Ctrl+Cとかはわかりますよね?」と軽く聞かれる可能性があります。初歩の初歩なため、これすらも知らないと「教育に時間がかかかりすぎるため他の人にしよう」となってしまう可能性が高まります。

1時間もあれば理解できるので、簿記を取ったら試しに使ってみてください。

④Excel・関数10個

以下の10個だけでいいので面接までに内容の理解が必要で、簡単な表やリストが作れると尚良しです。自分のPCにExcelが入っていなければ、Googleスプレッドシートでいいので、実際に関数を入力してなんとなくわかっておくだけで全然違います。

SUM:全部足す
AVERAGE:平均出す
COUNT:個数数える
ROUND:四捨五入
ROUNDUP:切上げ
ROUNDDOWN:切捨て
IF:もし〇〇なら、どうする?
SUMIF:もし〇〇なら、全部足す
COUNTIF:もし〇〇なら、個数数える
XLOOKUP:検索

ユーチューブで動画を見れば、2~3時間で理解出来ます。

Excelを使ったことが無いというのは雇う側からするととてもリスクが高いんです。簿記はあくまで最低知識で100%の会社がExcelを使っています。もし入ってから中々使えないとなると全く仕事ができません。実際に触ってみて内容が理解できてるだけでも、雇う側の安心度合いが格段に違います。

マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)等の資格がもしあればアピールしやすいですが、正直ここまでは無くても大丈夫です。

未経験からのなり方

経理事務の未経験からのなり方には大きく2つのパターンがあり
①転職(派遣・アルバイト・正社員)
部署異動
です。それぞれのパターンによって難易度やその後のキャリアの考え方、給料等が違います。詳しく見ていきます。

①転職

転職の場合の大きな流れとしては
1:情報収集
2:資格・スキルの取得
3:転職活動

になります。

1:情報収集
先ずは情報収集をしての目標設定です。向かう方向が違えば必要な準備も変わってきます。

情報収集のため、先ずは実際の求人を色々見てみてください。なってからのイメージもするため、未経験の募集だけでなく、経験者の応募も一通り見てみてください。もし今、必要なスキルが自分にあれば、どういう所に応募できるのか?地域や働いてみたい業種・会社なんかもイメージしながら見てみるとよりイメージが湧いてきます。

情報収集にあたっては是非転職サイトにも登録してみてください。経理系の職種は非公開の求人も多いため、登録しないと見れる求人が少なかったりします。地域によっては公開情報だけではほとんど見当たらない場合もあるので、諦める前に一度覗いて見てください。

専門家に話を聞きたい場合は転職エージェントに登録するのもオススメです。経理転職のためのサイトを100社以上まとめてあるので、よければこちらを参考にしてください。

2:資格・スキルの取得

上記のスキル4つを取得してください。ここが一番つらいポイントですが。是非諦めずにがんばってください。先ずは簿記です!他のはその後で大丈夫です。

勉強がつらい時はツイッター上に簿記の勉強をされている方が沢山いるので、是非覗いてみてください。私も含め簿記や・経理についていろんな情報を発信しています。

3:転職活動

ここからが本番です。経理事務になるための最後の試練です。

大きな流れとしては
1,転職サイト登録
2,履歴書・職務経歴書作成
3,面接対策
4,応募
5,面接

になります。

1,転職サイト登録

先ずは転職サイトに登録です。今後、情報収集や各やり取りはここから行います。

セオリーとしては
・経理系専門サイト
・総合型サイト

の2サイトに登録する方法です。

メインは経理系専門サイトを利用し、サブとして総合型サイトも利用する方法です。総合サイトにも登録する理由は「求人の抜け漏れ防止」と「視野を広げる」ためになります。

専門サイトの方が経理の求人は多いですが全て載っているわけではなく、総合型で求人が多い所にも登録しておくと安心です。また、経理の世界だけでなく世間一般の他の転職と比べてどうなのか?という助言ももらうことができます。初めての転職の場合、今の職種と比べて経理の転職の特徴を転職のプロに聞いてマイナスなことはありません。

3社目以降は興味があるところがあれば登録してください。注意として、多くても5社までにするようにしてください。あまり増やしすぎると、どのサイトからどこの会社に応募したかがわからなくなります。

経理系専門サイトMS-Japanを必ず利用してください。経理転職ではダントツNo1のサイトになります。管理部門に特化した転職サイトで日本全国の経理関連求人が一番載っており、経理転職のプロに気軽に相談もできます。登録しないと見れない非公開の求人も多いです。

総合型サイトはオススメはリクルートエージェントですが、大手であればどこでも構いません。以下から自分に合う所に登録で大丈夫です。
リクルートエージェント
dodaエージェント
マイナビエージェント

その他のサイトは気になるサイトがあれば1~2個登録するぐらいで丁度いいかと思います。経理転職に使えるサイトを一覧にしてあるので、参考までに見てみてください。

2,履歴書・職務経歴書作成

次に履歴書・職務経歴書の作成です。

『履歴書』は普通に書けば大丈夫です。プラスαで備考欄に経理事務を目指すにあたっての
きっかけ:経理事務を目指そうと思ったきっかけ。
勉強期間:いつ頃から勉強をはじめたのか?の期間。
思いと理由:経理事務をどれぐらいやりたいか?という思いとその理由。
は書くようにしてください。

これのありなしで、書類での印象が大きく変わります。もしなければ「学生時代にたまたま簿記3級取ってたから、なんとなく経理事務でもやろうかと思ったのかな?」という印象を持つ可能性もあります。自分の努力をストレートに書くことで、認識違いによる不合格を防げます。

『職務経歴書』は経理事務と関連がある出来事や業務をできるだけ記載するようにしてください。イメージとしては「メリット」「向いてる人」の項目で上げた内容に当てはまるものです。

例えば、お店で働いていて毎日の現金締めをしていたならその経験も記載するようにしてください。

一通り書き終わったら、転職エージェントに添削を依頼してください。基本的に無料で内容を見てアドバイスしてくれます。転職エージェントはこの道のプロなため、書類選考に受かるか受からないかの視点で見てくれます。一言一文の有り無しで印象が大きく変わることがあります。

3,面接対策

受ける会社に関わらず、面接対策として
・最終学歴以降の経歴
・未経験転職を目指したきっかけ・勉強時間・思い

を完結に2~3分で話せる様に準備しておいてください。

自己紹介は確実に求められるため準備しておく必要があります。

4,応募

書類の通過率は良くて10%です。これは経験者も含めてです。なので未経験で経理事務に転職する際はこれより低くて当たり前です。正直なところ経験者の方がやはり転職は有利です。その方々がライバルになります。

なので、絶対に行きたくないところ以外は全て応募するようにしてください。そこまで興味がない会社も、面接に行って話してみると面白そうなことも多いです。経理は特殊な部署なため、会社全体と経理部の印象は違うことも多いです。

5,面接

ここまでくればあともう少しです。面接に呼ばれるということは、採用される可能性は十分にあります。

以下ははっきりと答えれる準備をして面接に向かってください。
・会社のサイトに一通り目を通す
・会社への質問を1つは準備する
・会社への興味、経理をやりたい理由、経理になってどうしたいか

『面接の流れ』について、大まかな流れは
・挨拶
 ↓
・自己紹介(準備必要、簡潔に自分の紹介、志向を伝える)
 ↓
・質問される(履歴書、職務経歴書を見ながらどういう人か?雇いたいか?というのを見られる)
 ↓
・質問する(聞きたかったこと、話の中で疑問に思ったこと、自分の意思などを話すチャンス)
 ↓
・終了(結果は後日連絡します。が基本)
になります。

挨拶
普通に挨拶すればOKです。

自己紹介
自分を完結に伝える準備が必要です。作りこみすぎると面白くない演説を聞いてる感じになるので、話す項目と流れを作って数回練習を。

話す項目の例としては
・経歴:最終学歴~現職まで
・きっかけ:経理になりたいと思ったきっかけ、理由。
・準備:いつからどのようにどれぐらい勉強をしたか。
・志向・思い:どういう会社でどのように働けるのが今の理想か?
・応募の理由:自分の志向、思いと応募企業がどいう関係があるか?
ぐらいを2~3分で話せるとベストです。細かい話は面接の中で聞かれるので、経理に転職するにあたって必要でかつ自分が伝えたいことが最低限話しきれればOKです。

質問される
会社や募集のポジションなどによって質問内容は大きく代わりますが、未経験者の場合に面接官が気にすることは
・どれぐらい気持ちが強いか?
(入社後も大変だが、折れずにやり続けれるか?)
・入社後のイメージはできてるか?
(思ってたのと違ったと言ってすぐやめないか?)
・経理に向いてるか?好きか?
(入社後のレベルアップのスピードがどれぐらいか?)
が大きいです。特にこの3点に注意して準備してください。

この他には、会社にカルチャーフィットするか?経理部の他のメンバーとやっていけるか?給料水準が合うか?等を見られています。

面接の度にどういう質問がされるのか?がわかってくるので、面接の度に質問内容を振り返って、よりよい返答ができるように準備が必要です。

質問する
実際に働いたときをイメージして、それで気になることを中心に質問してください。経理部のメンバーは構成は何人か?年齢層は?どういう役割分担か?、入社したとしたら私のポジションはどこになるか?最初に任される仕事はどういうものか?入社後1年で、どれぐらいのレベルになるイメージか?等です。

逆に、条件的なところは最低限にしてください。この質問が多いと「自分の要望ばかりで扱いにくい人」と見えてしまいます。残業はどのぐらいか?残業代は出るか?福利厚生はどんなのがあるか?ぐらいにとどめておくのがおすすめです。福利厚生の細かい制度や条件等をどうしても聞きたい場合は、内定が出た後に聞いても遅くはありません。

終了
面接の最後には「どうしても経理になりたいので、宜しくお願いします」と気持ちを込めた一言を伝えてください。これがあるだけで意外と印象はかわります。

②部署異動

実は、未経験から経理事務になるのに一番おすすめな方法です。理由は沢山あって
1、ストレスが少ない:ただでさえ大変な未経験経理。会社のかってや関わる人が同じだけでも大分ストレスは少なく、経理でのスキルアップに集中できます。
2、事業を知ってる:自社の事業を現場レベルで知ってることは、経理をする上でとても重要です。
3、給料そのまま:給料もそのままで働ける可能性が高いです。未経験転職は最初下がる可能性が高いです。
4、転職活動不要:転職活動は結構パワーがいります。それをする代わりに経理のスキルアップに集中できます。
からです。

方法としては上記の「①転職」で記載した
1,情報収集
2,資格・スキルの取得
を進めながら、今の会社の上司に経理事務として異動できないか聞いてみてください。聞き方は今の自分の経理への温度に合わせてで大丈夫です。

おすすめの聞き方は、とりあえず簿記3級の本を買って、とりあえず一通り目を通したぐらいの段階で、上司に「経理にちょっと興味あるんですが、うちの会社って異動とか可能性ありますか?」と軽い感じがいいと思います。

もし勉強中に自社で欠員が出たら外から採用する代わりに、知識・能力は足りないけどやる気のあるあなたに話が来る可能性があります。また、もし出なかったとしても、継続的に勉強していることを上司が知っていれば、簿記が取れた段階で上司から経理部にかけあってくれる可能性も高まります。

ただ、1つ難点があって可能性が低いという点です。そのため、もしできればラッキーぐらいの感覚でいると丁度いいです。

Q&A

経理事務って?

一般的に、経理事務として就職した場合、求められる業務としては「経理の事務部分+一般事務」ですが、人や会社によって認識が違うことがあり、「経理の中の事務」と考える人もいれば「経理と事務」と広く考える人もいます。

辞書に定義の無い造語であるため、特に決まった定義はなくあいまいな部分が多い言葉です。経理事務として就職する場合はどこまでを経理事務と考えているか?担当者と認識を合わせるのは必須です。

経理事務の仕事は?

「これって経理事務の仕事?」と、経理事務として働いていて思うことは結構あります。実務上、明確に業務の担当者をわけるのは難しく、結果として普通に経理事務の範囲を超えたことを振られることも多々あります。

就職時に自分の業務範囲を確認し、認識を合わせておけば比較的そういった齟齬は避けることができます。

目次